医療トピックス
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「The Japan Diet」 ごぞんじですか?
2025年8月
心筋梗塞・狭心症・脳梗塞など動脈硬化による疾患を予防・改善するのに、主食・汁物・主菜・副菜といった従来の日本食(一汁三菜)が適していると日本動脈学会が提唱している食事方法のことです。(詳細は日本動脈硬化学会https://www.j-athero.org/HPをご参照ください。)
動脈硬化のリスク因子としては 加齢・喫煙などの他に 脂質異常症・高血圧症・糖尿病・慢性腎臓病・脂肪肝など生活習慣病と呼ばれる疾患軍があります。このようなリスクのある方は従来の日本式の食事をとるようにすれば動脈硬化の進行を遅らせることができるという研究結果から提唱されています。
具体的には 肉の脂身や動物脂(牛脂、ラード、バター、ひき肉、鶏皮など)、加工肉(ウインナー、ハム、ベーコンなど)を避けて、大豆・大豆製品・魚・緑黄色野菜、その他の野菜、海藻・キノコ、こんにゃくや甘みの少ない果物、未精製穀類(玄米・麦飯・ライ麦パン、そば)などがおすすめ食品としてあがっています。
脂肪は飽和脂肪酸(主に動物性油)と不飽和脂肪酸(植物性油のほとんど)に分類されどちらも人体にはそれぞれの役割がありますが、健康面では 飽和脂肪酸は分解するとき悪玉コレステロールを増加させるため動脈硬化を促進させます。果物に含まれる果糖はブドウ糖より内臓脂肪として蓄積させやすいので甘くない果物がおすすめです。
食物繊維は排便効果だけでなく脂質を便に排出させる効果があり、穀物由来の食物繊維は糖尿病の発症予防にもなるようです。150gの白米に含まれる食物繊維は0.5gですが、雑穀1.2g、玄米 2.1g、麦ごはん2.7g となります。主食の穀物の中で食物繊維の多いものを選ぶとより健康的と言えます。
食品にはいろいろの成分が含まれており、健康的と言える部分もある反面、健康にはよくないという多面性があるため、なるべく多くの食品を食べることも重要です。
おばあさん・おかあさんが準備してくれた食卓を思い出しながら健康的な食生活をこころがけましょう。