医療トピックス

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酒は百薬の長?

2016年1月

 平成28年申年が明けました。皆さん新年おめでとうございます。まだお屠蘇気分も抜けない頃ですが、今回はお酒と健康についてお話いたします。

 猿は木の幹の穴や股のくぼみに偶然貯まった果物などによってできた猿酒と呼ばれるお酒を好んで飲むそうです。その他の動物でも同様な事があるようですが、わざわざお酒を造って楽しむのはヒトだけです。

 古来、酒は百薬の長と呼ばれ滋養健康の元とされました。日本では神事にお神酒が欠かせませんが、キリスト教ではパンとワインが、また中世の修道院ではビールやワインが造られ、薬として飲まれていました。一方でアルコールによる肝炎、肝硬変、肝がん、心筋症、認知症、膵炎、糖尿病、胃炎、胃潰瘍、依存症などで苦しんだり、亡くなったりする人も大勢います。また、飲酒による事故や事件も多く報じられています。

 さて、お酒は薬なのか毒なのか、答えは飲むアルコール量にあります。アルコール量とはエタノール(エチルアルコール)に換算して10gを1ドリンクと考えます。(日本や米国の場合で国により若干異なります)基本的に2ドリンク(20g)程度の飲酒は体に良く、6ドリンク(60g)以上の過量飲酒は体に悪いものと考えてください。以下の表が飲んで良いお酒の量の目安となります。

各種酒の2ドリンク量(エタノール20g)

酒の種類(基準%) 酒の量 だいたいの目安
ビール・発泡酒 (5%) 500mL 中ビンまたはロング缶1本
チュウハイ (7%) 360mL 350mL缶の1本
焼酎 (25%) 100mL 0.5合強
日本酒 (15%) 170mL 1合弱
ウィスキー・ジンなど (40%) 60mL シングル1杯
ワイン (12%) 200mL ワイングラス2杯弱

 但し、アルコールに対する強さは個人差があります。これは肝臓におけるアルコールを分解する酵素の働き具合によりますが、お酒の弱い人ほどお酒による害が出やすいことが分っています。どうぞご自分の体と良く相談してお酒を楽しんでください。また、お酒を飲み過ぎて心配な方がいましたらかかりつけ医にご相談ください。

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