医療トピックス

区民の皆様にその時期にマッチした情報をお知らせします。

トピックス一覧へ

もしかして関節リウマチ??

2014年8月

 皆さんの、おじいさん、おばあさん、いやもしかしたら、お父さんやお母さんが“最近、膝や肩が痛くて・・”なんて言っていませんか?他にも、“近くの薬局で痛み止めを買って飲んだら一旦良くなったけれど。何だか疲れやすくて、体が重くて、お風呂に入って温まると楽になるのよね。仰向けになると肩が痛くて最近寝返りも打てないの、痛む場所が変わるし、朝起きた時や長く座っていた後の動き始めが特に痛いわ。熱っぽくて、更年期かしら?天気に左右されたり、心配事があって眠れなかったりすると痛みが強い感じもするわ。”と言ってつらそうではないですか?

 関節の痛みから始まり色々な体の不具合が出ていますね。いったい、体の中で何が起こっているのでしょう?風邪をひいた時みたいですが、症状が軽くなったり重くなったりして一向に良くなる気配がない様です。食事はきちんと取っていますが、少しずつ痩せてきました。関節の痛みや腫れと、どういう関係があるのでしょうか?
 それは、関節リウマチという病気で、主に関節に症状が出る病気ですが、免疫という、外からやって来る病原体をやっつけてくれるはずの物が、なぜか、内乱を起こし私達の体に牙を向いてしまう全身疾患で、自己免疫疾患の一つです。日本の患者数は70~100万人(日本人口の120~180人に1人)で、40歳代の働き盛りの年代に多く、8割が女性です。最近は、75歳以上の発症も増加傾向にあります。
 体の中の小さい関節、例えば手足の指の体に近い方の関節や手の甲の関節に起こりやすいと言われていますが、肩や膝・股関節・肘・手首の大きな関節の片方ずつに移動して起こる事もしばしばあります。関節以外では、上記した全身症状の他に、肺や筋肉・心臓・神経・皮膚にも症状が出る事があります。特に、関節の中にある滑膜(図)という所が冒されます。滑膜は、軟骨と骨を包む膜で、本来は関節を滑らかに動かす潤滑剤である関節液や栄養分を供給する役割を持っています。関節リウマチでは、滑膜が勢いよく増殖して、骨や軟骨をむしばんでいき関節を変形させてしまいます。残念ながら原因はわかっていません。

 症状の進み方は、1)単周期型:診断後、改善して症状がでない状況が持続。2)多周期増悪型:悪化と改善を繰り返しながら全体としては徐々に進行。3)急速進行型:症状が急速に進行。の3つのタイプがあります。
 診断は、1)関節の腫れや痛む関節の場所や数、2)健診などでもお馴染みのリウマチ因子や一般的な炎症マーカーと言われる検査、3)症状の持続期間を総合して判断するようになり、症状の早い時期から診断できるようになりました。その他、最も基本で重要なレントゲン検査で関節破壊の程度を見たり、分かりづらい時は、MRIという大きな機械や関節超音波検査(関節エコー)を使って炎症を直接見て、診断や治療効果判定に用いています。
 関節が痛くなる病気は他にも色々ありますので、少しでも気になる症状があり、お困りでしたら、早めにかかりつけ医にご相談ください。

訪問看護ステーション職員募集

「まちの保健室」各種測定&健康相談

新規開業案内

医療情報提供&逆紹介MAP

会員専用ページ

ページトップへ