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医療トピックス

2009年3月

こどもの頭痛

 頭痛をくり返して訴えるこどもが多くなりました。

 遠視や乱視があると目が疲れやすく、それが頭痛を引き起こします。なかなか鼻水と頭痛が治らないときには、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が頭痛の原因となります。ゲームなどのやり過ぎでの肩こりが頭痛の原因になることもあります。

 朝の寝起きが悪く、午前中はなんとなく調子が悪くて頭痛を訴えるが、昼頃までにはおさまって、午後にはすっかり元気になるというこどもが少なくありません。
 このようなときには、自律神経系の働きが不安定であり、起立性調節障がい(寝ている状態から起き上がると急に血圧が下がる体質)が考えられます。

 最近は、こどもにも片頭痛があることがわかってきました。4〜5歳頃から始まります。

・こどもの片頭痛

 こどもの片頭痛は、成人と異なり平日に起こることが多く、急に始まり持続は短く、両側のことも多い。
 こどもの片頭痛の「診断ガイドライン」では、頭痛の持続時間は1〜72時間(成人では4〜72時間)、拍動性の(脈打つようなドクドク、ガンガン、ズキンズキンなどと訴える)頭痛で、部位も両側性(通常、前頭側頭部)でもよいとされました。
 成人の片頭痛と同様に、頭痛は強く、歩いたり階段を登ったりといった日常の動作により頭痛が悪化します。
 頭痛がひどくならないように日常の動作を避けるようになります。
 また、吐き気がする(悪心)、吐いてしまう(おう吐)、光、音、匂いに過敏になることもあります。

 こどもの片頭痛はおとなにくらべて軽いので、「早寝早起き」や規則正しい食事のリズム、毎日の楽しい外遊びなどの生活を整え、頭痛発作を起こす誘因を避けるなど、まずは薬物によらない治療が推奨されています。
 寝過ぎや睡眠不足など生活リズムの乱れ、空腹や低血糖など食事の乱れ、チョコレートやチーズなどの食品、人混みなど換気の悪い場所、テレビゲームなどの強い光や音、強烈なにおい、気候気温の変化などが誘因になります。

 日常の生活が妨げられる強い頭痛を持つこどもには、鎮痛薬などの治療が必要です。
 鎮痛薬の不適切な使用はかえって頭痛の原因にもなります。
 かかりつけの医師の指導のもとに正しく服用しましょう。

・こどもの緊張型頭痛

 こどもの緊張型の頭痛も両側性であり、圧迫感または締め付け感(非拍動性)があります。
 また、強さは軽度〜中等度、歩行や階段の昇降のような日常的な動作では増悪しません。
 さらに、片頭痛のような悪心やおう吐はなく、光過敏や音過敏はあっても、どちらか一方のみです。

 家庭や集団生活でのストレスが誘因となりやすいので、こどもの生活環境を調整することが大切です。
 「早寝早起き」などの生活リズムを整え、おけいこ事、塾、クラブ活動などで生活が過重となっていないか、家庭や集団生活での人間関係に問題はないかなどの配慮をします。
 肩を凝らせないような姿勢や体操の指導、入浴時の首や肩のマッサージも有効です。

・こどもの周期性おう吐症と片頭痛

 元気だったこどもが急にぐったりして元気がなくなり、顔面蒼白(そうはく)、腹痛、食欲不振、おう吐きたす発作を繰り返して起こします。
 おう吐発作は1日に数回?数十回に及び、1〜2日続きます。
 夜または朝に多くみられます。また、発熱、下痢、頭痛、めまいなどを合併することがあります。

 おう吐発作の引き金として、「かぜ」や慢性副鼻腔炎などの感染症、心理的ストレス(試験、発表会、遠足など)、食べ物(チョコレート、チーズなど)、月経があげられます。

 周期性おう吐症では、おう吐によって水分や食事がとれずに飢餓(きが)状態になるため、体内で有害なケトン体が生成されて血中や尿中にケトン体が陽性になることから、アセトン血性おう吐症や自家中毒と呼ばれることもあります。
 発症年齢の平均は5歳頃ですが、乳児や成人での発症もみられます。

 おう吐の反復する様子が、片頭痛の頭痛症状に似ている、親に片頭痛があるこどもに起こりやすい、幼少児期に周期性おう吐症の症状があるこどもに片頭痛が起こりやすいということがわかり、片頭痛と周期性おう吐症が関係深いことが明らかになりました。

 周期性おう吐症とは仮の診断名で、このような症状を起こす病気として、片頭痛の他に、てんかん発作、内分泌異常である抗利尿ホルモン(ADH)-ACTH放出症候群、代謝異常のケトン性低血糖症や有機酸代謝異常症、腸管の不完全閉塞症(へいそくしょう)などが含まれ、診断がついたらそれぞれ適切な治療をします。

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